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    Updated On 20-09-2017
 
年金支給70歳開始なら、いくら貯めれば足りるか Jun 2014

公的年金だけでは危険。個人年金の備えを

「年金なんてあてにならない」と考えている人もいるようだが、年金がないと老後の生活は成り立たないのが事実。しかし、公的年金だけに頼れる時代は終わった。

少子高齢化は急速に進んでおり、1960年には現役世代11.2人で高齢者1人を支えていたのが、現在(2010年)は2.8人、50年には1.3人で1人を支えることになると予測されている。今の公的年金制度は現役世代が高齢者を支える「世代間扶養」の仕組みになっている。残念ながらこのまま続くことは考えられないが、抜本的な改革はなされず、先送りされている。

先送りの最たる例が、保険料の負担増、給付金額の削減、支給開始年齢の引き上げという一連の施策だ。このうち、支給開始年齢については、60歳から段階的に引き上がり、25年には最終的に65歳になることが決まった。しかしこれで止まるとは思えない。現実的には欧米諸国並みの67歳まで引き上がるだろうし、70歳も十分ありえる。

では、支給開始年齢が70歳まで引き上がったらいくら損するのか。

それにはまず、自分が年金をいくら受け取れるかを知る必要がある。実際の算出は非常に複雑で難しいが、簡単に概算がわかる計算式を編み出したので活用してほしい(図参照)。

例えば、38歳時点で年収600万円のサラリーマンだと、老齢厚生年金約120万円と老齢基礎年金約80万円で、合計の年金支給額は年間約200万円とわかる。つまり、支給開始年齢が2年遅れれば400万円、5年遅れて70歳になれば1000万円損することになる。

しかし、1000万円だけ準備しておけばいいというものではない。総務省の家計調査で、60歳以上の無職世帯の家計収入を見ると、年間約63万円の赤字で、貯蓄の取り崩しなどでまかなっていることがわかる。定年の65歳から80歳までの15年間ならば、不足額の合計は945万円となる。つまり70歳に引き上がったときには、最低でも約2000万円は確保する必要がある。

自分で自分の年金をつくらなくてはならない時代になっていることを、肝に銘じるべきだ。とにかく早く対応を考え、行動に移してほしい。

やるべきことは2つある。まずは資産運用だ。先日、あるセミナーで上場企業の55歳以上のサラリーマン約150人に話をする機会があった。このうち資産運用をしている人は3割に満たなかった。勤労世帯の平均ではもっと少ないだろう。資産運用に対しては、「わからない」「怖い」と不安を抱く人も多い。しかし今は銀行に預けていても金利はほとんど付かない。老後のためには、リスクをとることも考えてほしい。

為替や株への投資は、50代以上にはお勧めしない。30代であれば定年まで30年以上あるので取り戻せるが、ミドル世代は大損した場合に取り戻す時間がないからだ。

もう一つやるべきことは、70歳まで働ける自分づくりだ。定年延長や再就職では大幅な年収減になるため、「働くのがバカらしい」という人もいる。だが、働いて得られるだけの金額を資産運用で得るのは難しい。働き続けるほうが効率はいいのだ。資格取得をはじめ、定年後も長く働くための方法を考えておくべきだろう。豊かな老後には早めの対策が肝心だ。-President-

 
 
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